マイクロソフトは9月16日,Windows XPのユーザー向けに「Windows XPセキュリティ対策CD」をパソコン店などで無償配布すると発表した。配布開始は9月20日から。これに先行して17日から開催される「WPC EXPO」のマイクロソフト・ブースでも配布する。同社はセキュリティ・パッチのCD-ROMをこれまでベンダー経由でしか配布していなかったが,直接エンドユーザーに配布するようにしたのは初めてで,「この方針は日本法人だけのもの」(マイクロソフトのマイケル・ローディング社長)という。

 このCD-ROMには,(1)Windows XP SP1a,(2)SP1a以降に公開した全セキュリティ修正モジュール,(3)Windows XPの自動更新機能を強制的に有効化するプログラム――などが含まれている。ダイヤルアップ接続を使用する,いわゆるナローバンド・ユーザーを対象に制作したもので,このような無償CD-ROMの配布は日本法人独自の取り組みであるという。

 同CD-ROMをWindows XPパソコンに挿入すると,Autorun機能によってマシン診断プログラムが起動し,SP1未適用マシンにSP1aを適用する(SP1適用マシンにSP1aを適用する必要はない)。また,SP1以降の全セキュリティ修正モジュールは,一度にまとめて適用できる。自動更新機能に関しては,「準備ができたら通知」モードを強制的に適用した。インターネットの使用中にバックグラウンドで修正モジュールをダウンロードし,モジュールをインストールする際にだけユーザーに確認メッセージを表示するものだ。

 CD-ROMの配布期間は10月31日までで,枚数に関しては上限を設けずに配布する。また同期間中は,土曜・日曜・祝日も休まずに無償問い合わせ窓口「マイクロソフトセキュリティ情報センター」を開設する。受付時間は平日が9時30分~21時,土・日・祝日が10時から21時。電話番号は0120-69-0196。

(中田 敦=日経Windowsプロ)